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SONY、湾曲型CMOSセンサーを開発 [テクノロジー]

SONYは、6月にハワイで開催されたVLSI テクノロジーシンポジウムで「Curved CMOS Image System」とされる湾曲したCMOSセンサーを開発したと発表しました。

Curved CMOS Image System_1.jpg

人間やその他の動物の網膜は、眼球の湾曲した内面にあります。SONYはそうした生物の特徴を模し、独自のベンディングマシン(曲げ装置)を使用して1セットの湾曲したCMOSセンサーを作成したとしています。

今回発表されたのは対角43mmフルサイズのデジカメ用湾曲型CMOSと、対角11mmのスマホ用湾曲型CMOSとなります。

湾曲型CMOSの利用で、シンプルなレンズシステムと高感度を得られると、SONY厚木R&Dプラットフォームデバイスマネージャー、糸長総一郎氏は報告しました。

尚、この湾曲型CMOSは、センサーの中心部で1.4倍、周辺部で2倍の感度を得られるとしています。

また、湾曲型センサーは平面センサーに比べ、幾つかのメリットが有り、湾曲型CMOSの構造から、対応レンズとより大きなアパチュアと一緒に使用する事で、より多くの光を素子に収束する事が出来るとしています。

通常の平面素子の場合、センサアレイの周辺部では斜めに光線を受光する為、レンズ収差が起きます。通常のレンズは収差を軽減する為に補正レンズが組み込まれていますが、光の角度によっては補正しきれないものも多く有ります。

一方、湾曲型素子は、対応レンズの使用により光が素子に直線でヒットする為、収差が起きません。補正レンズが必要なくなる事から、軽量レンズシステムを作る事が出来、更にノイズの原因となる暗電流を1/5に減らす事が出来るとしています。

Curved CMOS Image System_2.jpg

これらの高感度性能、レンズ収差の軽減、暗電流の低下により、撮影画像の高画質化が可能だとしています。

また、糸長氏はこの湾曲型のCMOS製造行程の幾つかの詳細を示し、ベンディングマシンでセンサーを曲げ、その後に裏側からセラミックで固定していると説明しています。

尚、糸長氏は「人間の目と同じレベルの曲率で曲げた」と説明していますが、実際どの程度の曲率なのかは明確にしていません。

IEE SPECTRUMでは、湾曲型センサーの作成はこれが初めてではなく、例えば2008年イリノイ大学のジョン・ロジャースのグループが湾曲型センサーを作成しているが、SONYのエンジニアは既に100近くのフルサイズの湾曲型CMOSを作成しており、糸長氏は「(量産の)準備は出来ている」としています。

SONYは、2012年にこの湾曲した撮像素子に対応するレンズシステムの特許を出願していました。また、今年の4月には湾曲型CMOSの開発とVLSI テクノロジーシンポジウムで発表される事が報道されていましたが、今回、素子の画像とセンサーサイズが初めて公開された為、実用化が近い事が予想されます。

ただ、フルサイズセンサーとは言え、レンズも専用になる為、当面はDSC-RX1の後継機やスマホ中心の採用でしょうね…。




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